「冬の魚がおいしいってホント?」
カレイの身の成分は水分が80%、脂質が2%、たんぱく質が12%である。
そしてうまみ味のエキス成分は筋肉100グラム中300ミリグラムで、ヒラメはこれよりもやや多いぐらいだ。
甘味のもとはグリシンやアラニン、バリン、グルタミン酸などのアミノ酸。
カレイは釣ったばかりよりも、市場から魚屋の店頭に並んだもののほうが美味とされるが、これはこれらのうま味成分が死後硬直してしばらく経ったほうが熟成して強く出るから。一夜干するとさらに熟成され、うま味成分が増えておいしくなるという。
(深見 輝明)
冬の魚がおいしい理由
アンコウ(肉) | タウリン、グリシンがうま味のもと |
アンコウ(肝臓) | 脂質(42%、マグロのトロの2倍)。ビタミン、アミノ酸が多い |
フグ(肉) | 強い甘みを生み出す要因はアミノ酸や、グリシン、リシンといった遊離アミノ酸が多いため。 クレアチンが多いのもコク味を生み出すもと |
カレイ | エキス成分(グリシン、アラニン、バリン、グルタミン酸などのアミノ酸が甘みを作り出す)。 コラーゲンとエラスチンが歯ごたえのよさの要因 |
ヒラメ | カレイよりもうま味のエキス成分が多い。冬のヒラメは夏のものより脂質が2倍以上多い。 特に冬の天然ものの縁側は脂質が多く、20% |
タラ | うま味の要因はエキス成分と肉質のテクスチャーにある。 トリメチルアミンオキサイド、アンセリン、メチルヒスチジンといううま味成分が多い。 |
ブリ | 冬の天然ものには10%前後の脂質が含まれている。 エキス窒素、ヒスチジン、トリメチルアミンオキサイドなどのうま味成分の多さが濃厚な味を醸し出している |